好きな生き物を眺めながら、または触れ合いながら、その時間を楽しむことのできる空間があるのをご存じですか。
例えば、「猫カフェ」、「小鳥カフェ」などです。
動物は、どんな生き物でも同じですが、近くで観察しないと、詳しく知ることができませんね。
そして、最近、流行っているのが、フクロウなどの猛禽類にも会える施設です。
そこには、普段じっくり観察することができないフクロウたちが、たくさんいるそうです。
今日は、フクロウの足や毛や指について調べてみます。
フクロウについて
「フクロウ」といっても、住んでいる環境によって、その様子は随分違ってきます。
また、大きさも様々で、「フクロウ」という言葉が付かなくても、フクロウとして分類される個体もいます。
フクロウの種類とその特徴(一例)
①白フクロウ:大型
- 生息地:北極圏のツンドラ地帯・日本は、まれに北海道など
- 生活:主に朝方や夕方に活動。夏は暗い夜がない白夜のため活動も日中
- 食事:小型のネズミ類など
- 容姿:成鳥のオスは、全身がほぼ純白色。成鳥のメスは、黒色のしま模様。若鳥は、雌雄ともに、黒色のしま模様。メスは、若鶏の頃から体が大きい。足の指まで羽毛が生えている
・・・など
②アナホリフクロウ:小型
- 生息地:南北アメリカ・アルゼンチンなど
- 生活:広い砂漠や草原に集団で生活。昼行性。ほかの動物(プレーリードッグなど)が地面に作って、住まなくなった地下の巣穴。自分でも穴を掘り、巣を作る
- 食事:ホバリングをしながら、昆虫などを捕まえる。動物園などでは、ヒヨコやマウスを1~2匹など
- 容姿:体は小さく、足は長い。素質は、優れている。地面を歩いたり、穴を空けるのは、フクロウの中では得意
・・・など
③フクロウ:やや大型(50cm前後)
- 生息地:ユーラシア大陸北部・日本など
- 生活:平地から山地まで、森林で生活。夜行性。昼間は、深く茂る樹木の枝などで休憩。渡り鳥ではない
- 食事:小型哺乳類、小型の鳥類、昆虫
- 容姿:上半分は赤毛で覆われ、濃い赤毛と灰色に、白い斑紋。下半分は白い毛で、赤毛の縦縞。顔は灰色と赤毛が混じった毛。顔の縁取りの毛はハート型
- 鳴き声:昔から、「ゴロスケホッコッ」と聞こえることから、漢字で「五郎助奉公」と書き、私達の生活圏に近いことを表している
④ウサギフクロウ:中型(30~40cm)
- 生息地:中南米など
- 生活:見晴らしの良い草原。草の上に巣を作る。夜行性
- 食事:小動物、昆虫など
- 容姿:フクロウの中でも大変長い立ち上がった羽があり、それが耳に見える
- 性格:神経質。近付くと威嚇する
・・・など
⑤アフリカオオコノハズク(ミミズク類):小型
- 生息地:アンゴラ・ナミビア・南アフリカなど
- 生活:乾燥地帯
- 食事:小型の鳥類、昆虫など
- 容姿:クッキリした黒い縁どりで、真っ白い顔。羽は長く、目は大きく、オレンジ色の眼球
- 性格:気は強いが、臆病で神経質(臆病で神経質なため、ストレスで命を落とす場合がある)
敵が近付く、人が近付くと体を細くして木の枝に擬態する。
それでもダメなら、体中の羽を逆立てて、体を3倍ほどに見せて威嚇する。
(雛から育てれば、好奇心が旺盛で仲良くできる)
・・・など
フクロウの足
フクロウの足は、種類によって全体を羽で被われているものと、そうでないものがいます。
また、一見、腹から見える部分だけを爪(指)の大きさと比べても、とてもバランスが良いとはいえません。
ところが、最近、「フクロウの足は、実は長い!」という記事をたくさん目にする様になりました。
その画像をここで説明するには大変難しいですが、フクロウの腹を優しくそっと持ち上げると、羽で被われたフクロウの足は、細く長く、まるでスキニーパンツを履いているかの様な印象です。
極寒で暮らすフクロウは、足全体、指(爪はかからない)までもが羽で被われている様です。
さらに、実際は膝辺りから上、腿の付け根までがまだ隠れているので、もっと長いということです。
フクロウの毛
フクロウの毛は、大変軟らかく、飛ぶための風切り羽は、雛が成長した最後に生えてくるといいます。
また、その柔らかい毛は、爪の生え際まで被われている種類もいます。
フクロウの毛は、風切り羽の周辺にもあります。
この毛が、フクロウの羽ばたき音を消して、音を立てずに獲物を捕獲するのに役立っているのです。
フクロウの顔にある毛は、獲物の立てる微かな音も拾い上げ、パラボラアンテナの様な役目をして、フクロウの聴覚の補助をしているそうです。
フクロウの指
鳥の足は普通4本というのを知っていますか。
普段目にする鳩やカラス、小鳥屋さんに並ぶ鳥、ニワトリなどの足は、前に3本、後ろに1本です。
ですが、フクロウ類の足は、前に2本、後ろに2本です。
そして、それはキツツキにも似ています。
- 前2本:第2趾と第3趾
- 後ろ2本:第1趾(親指)と第4趾(動かせる)
フクロウ類は、木に止まる時には、2本の指を前に出して、あとの2本は後ろでがっちり枝を掴んで止まります。
リラックスの時は、前に3本の指を出して、後ろは1本の形が多い様です。
足の裏には肉球が付いていて、それは柔らかく、クッションの役目を果たしています。
足の裏の真ん中にあるものを「蹠骨肉趾(ショコツニクシ)」と呼び、病気の一種ですが、自然界では見られないので飼われている個体に起きると考えられていますが、原因は不明とのことです。
体が大きく、体重が重くなるほど発症率は上がる様です。
指の先には爪があり、その形は鉤爪(カギヅメ)ですが、仕組みは人と同じです。
深爪をしたり、事故などで指先が切断されれば、出血もします。
まとめ
フクロウには、たくさんの種類があり、ミミズクなども同じ分類でした。
また、その暮らし方は、何もない草原、穴の中、樹上など、様々でした。
大きな種類は大きな動物(ウサギなど)を、小さな種類は小さな動物(ネズミや小鳥など)、または昆虫などを主食としていました。
寒い環境で暮らすフクロウは、指先(爪の生え際)まで毛で被われ、そうではない環境で暮らすフクロウは、私達がよく目にする鳩やカラスなどと同じでした。
獲物を捕獲する工夫や、枝に止まる工夫がされた羽や足の構造も、よく理解できました。
今回、フクロウに対して、知識が深まったのではないかと思います。