フクロウを飼う前に、病気のことについて詳しく知っておく必要があります。
正しい知識を身に付け、病気への予防・対策を考えていきましょう。
今回は、「フクロウの病気」について調べてみました。
フクロウに多い病気は?
たくさんの病気が考えられますが、特に以下の3種類の病気が起こりやすいと言われています。
趾瘤症(しりゅうしょう)
足の指(趾)の裏に出来た小さな傷から、雑菌が感染して炎症を起こす病気のことです。
比較的簡単に発症してしまう病気と言われており、注意が必要です。
化膿したまま放置しておくと、最悪の場合、脚を切断しなければいけない事態に陥る可能性があります。
猛禽類は、怪我などの外傷には強いとされています。
しかし、傷を自分で噛んだり、バタバタと暴れて余計に悪化させたりすることがあるため、日頃から状態をチェックしておくことが大切です。
アスペルギルス症
鳥全般に多い真菌(カビ)の感染症のことで、真菌が呼吸器に感染することで発症します。
症状は、食欲の減退、呼吸困難、神経症状、活動減少などが挙げられます。
輸入直後や飼育環境の急激な変化など、激しいストレスなどによって免疫力が低下すると、かかりやすくなると言われています。
オウム病(クラミジア症)
ニュースなどで、聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
クラミジア菌によって発症する病気のことです。
いつもより元気が無くなり、食欲が次第に落ちてきます。
下痢などの症状が出る場合もあります。
まれに、人からフクロウに感染することがあり、飼い主は“手洗い”を習慣づける必要があります。
人にも感染する恐れがある病気は?
上記で述べた、「アスペルギルス症」と「オウム病(クラミジア症)」は人にも感染する可能性があると言われています。
アスペルギルス症
実は、カビの一種である「アスペルギルス」は、土の中や堆肥などにも含まれ、植物に付着しているなど、環境中によく見られ、多くの人が普通に吸い込んでいます。
大抵は問題ないのですが、本人の免疫機能が著しく低下している、または、肺に何らかの深刻な問題がある場合は、「肺アスペルギルス症」に罹りやすいとされています。
また、アスペルギルスに対してアレルギー反応を起こす人もいるので、注意が必要です。
オウム病(クラミジア症)
鳥から人へ感染することはめったに無いと言われていますが・・・・。
2017年4月のニュースで、オウム病に感染して、妊婦が2人亡くなっていたという報告があり、やはり気をつけなければいけません。
感染ルートとして、クラミジアに感染している鳥の排泄物が乾燥して“粉”になって、人の口や呼吸器に入り込んだり、排泄物の付いた手などを舐めたりすることが挙げられます。
また、「口移し」で餌を与えると、唾液などから経口感染する危険が非常に高まります。
口移しは、フクロウでは考えにくいシチュエーションですが・・・・。
オウムやインコの場合、飼い主がついつい口移しで餌をあげるケースがあり、問題となっています。
いずれにせよ、排泄物の取り扱いには十分気を付けた方が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
病気を防ぐためにも、日頃からフクロウの体重や状態などをこまめにチェックしましょう。
ストレスを与えない環境作りも大切です。
フクロウの病気も、早期発見・早期治療が大切です。
素人判断はとても危険です。
何か心配な症状があったら、すぐに信頼できる獣医の診察を受けさせましょう。
フクロウの飼育は簡単ではありません。
きちんと責任を持って育てられるか、飼う前にしっかり検討してくださいね。