マンションに住む人が、「フクロウを飼いたい・・・」と思い立って、ペットショップやアニマルカフェを訪れますが、ひとたび「飼う」と決定し、自分の生活と照らし合わせた時、フクロウにとっての「良い環境」を作る必要に気付かされます。
それでも、フクロウが好きな人には、見ているだけでも楽しく、幸せな気持ちになれるフクロウを飼ってみたいという気持ちは、ますます膨らんでいくかも知れません。
「フクロウを飼うということ」は、「小鳥を飼うこと」とは、全く違って、簡単ではなさそうです。
フクロウの値段
①小型の種類のフクロウ:15~40万円台
- コキンメフクロウ
大きさ:体長(約18~23cm)・体重(約160~200g)
生息地:ヨーロッパ・北アメリカ・東南アジアなど
値段:約15~30万円
・・・など
②小型の種類や中型で人気のフクロウ:15~70万円台
- メンフクロウ
大きさ:体長(約35~45cm)・体重(約200~480g)
生息地:アメリカ・オーストラリア・アフリカなど
値段:約15~25万円
・・・など
③大型の種類のフクロウ:30~70万円台か、ショップ(売り主)との相談
- シロフクロウ
大きさ:体長(約45~65cm)・体重(約700~2500g)
生息地:ロシア・グリーンランドなど
値段:約30~40万円
・・・など
フクロウの行動(性質)を知ろう
種類によって様々の様です。
一例を載せますね。
①コキンメフクロウ
- 比較的丈夫なので、飼いやすい
- ほかの種類と比べて慣れやすい
- 性格は個体差が激しい
- 元気(活発)がある
- 大食漢
・・・など
②メンフクロウ
- 全くの夜行性
- 視聴覚がもの凄く良い
- 性格はおっとり型
- 適応能力は優れている
- 飼いやすい
・・・など
③シロフクロウ
- オスは真っ白、メスは黒模様
- 昼間から獲物を捕獲
- 切り株で休む
- 厚さに弱く、寒さに強い
- 気が荒い
・・・など
マンションで飼うということ
マンションでのフクロウ飼育経験者の体験談
フクロウを迎えた
ショップのスタッフが、「フクロウの飼育は簡単」という言葉と、「フクロウを飼いたい」という自分の気持ちが重なって、1羽のフクロウをお迎えしました。
マンション暮らしにフクロウを迎えるということを簡単に考えていた自分がいました。
餌の保存と加工
フクロウは、本来「生き餌」しか食べません。
ですが、当然ながら生き餌を用意できるわけもなく、ペットショップからは、すでに与えやすく加工された生肉の餌を購入します。
加工されている餌といっても姿形は分りますし、フクロウによっては、さらに飼い主がさばかなければならない場合もあります。
餌の種類は、マウス、うずら、ヒヨコなどですが、保存のためには家族が使う家庭用の冷凍庫、または家族の理解が得られないと、専用の冷凍庫を用意しなければならなりませんが、自分の場合は、冷凍庫を購入しました。
ペリットを吐く
フクロウなどの猛禽類は、餌の消化し切れなかったもの、例えば、羽、骨などを胃の中でかたまりを作り、それを決まった間隔で吐き戻します。
一見気持ち悪く見えますが、コレがフクロウの大切な健康チェックでもあるのです。
ただし、あまり軟らかいもの(ヒヨコの羽など)では、普段よりも大きめのフンとして排出される時もあるので、ペリットを吐かない時には、フンのチェックも大切な作業になります。
フクロウの排泄物は臭う、そして、部屋中がトイレ
フクロウの排泄物は、とにかく臭います。
臭いが特に強いフンは、「盲腸糞(モウチョウフン)」と呼ばれ、1日に1回、あるいは2回ほど排出されます。
もちろん、犬などの様にトイレを覚えることはできません。
フクロウは大声
フクロウの声は、とにかくうるさいのです。
フクロウに、声を抑えるしつけはできません。
どんなしつけも同じですが、まかり間違って手をあげたり、叱りつけたりしたら、それこそ、飼い主であっても、フクロウに嫌われ、敵視され、攻撃対象になってしまいます。
フクロウは、マイペース
フクロウなどの猛禽類は、森の中で悠悠自適に生きる動物です。
また、ペアを組むことはあっても、集団生活はしない生き物です。
ですから、飼い主に合わせてはくれません。
優先順位は、フクロウが上の様に見えます。
フクロウが認めてくれなければ、険悪のまま過ぎていきます。
結論
フクロウを飼うなら「一軒家」が絶対に良いと思います。
排泄物の臭いや、鳴き声などの騒音が苦情になる様な住まい(マンション、団地、アパートなど)での飼育は、相当厳しいと思います。
憧れの大型フクロウをお迎えしたら、最長寿命は30年にもなりますから、決して、衝動ではお迎えしないことをおすすめしますし、フクロウの寿命を考え、最期までお世話ができるのかをよく考えてからの方が良いでしょう。
まとめ
映画で一躍有名になったシロフクロウです。
憧れますよね、呼べば飛んでくるなど、ステキです。
ですが、色々調べた結果、フクロウを飼うことは、実際はとても難しく、特に日本の様な気候下では、おすすめしにくい種類もいる様です。
一方、フクロウのもともとの性格や体質の観点から、マンションなどの様な隣近所と接する住まいでの飼育は、かなり難しいことも分りました。
色々な条件を全てクリアして、フクロウをお迎えするまでには、衝動的な期間ではなく、1年単位の計画を立てて、じっくりと作戦(計画)を練ってお迎えする方が、飼い主にとってもフクロウにとっても幸せなことの様に思えました。