見た目はとても可愛いフクロウですが、フィギュアやぬいぐるみではないので、当然、餌も食べますし、その結果として、体格に見合った排泄物を毎日出します。

基本的に、フクロウは犬と違って「しつけをする」ことができないため、部屋の気に入った場所で、糞をボトボトと落とすのが当たり前の状況になります。

たとえ放し飼いにしてなくとも、糞害はどうやら避けられない決定事項です。

勿論、小型のものより大型のフクロウの方が排泄物の量が多く、掃除の手間がかかります。

フクロウ 糞 色 緑 赤

フクロウの普段の糞の色は?緑糞は餌が足りない絶食便、糞が赤色なら病気の可能性

ワシやタカの仲間は、糞を後ろに飛ばします。

ハヤブサやフクロウの仲間は糞を下に落とすので、糞の状態を見るのは容易です。

フクロウの小型や中型種のインプリント個体(孵化の頃から人間に慣らすように育てられている個体)は、自分のお気に入りの居場所(定位置)が決まると、そこに止まって糞を下に落とすので、新聞紙などを落下地点に敷いておき、糞の状態を観察することで、フクロウの健康状態がわかります。

鳥は人間などの哺乳類と違い、排泄孔が肛門と尿道口に分かれていません。

そのため、排泄時には、一つの排泄孔から糞便と尿が同時に排泄されます。

事前の飲み水の量や、与える餌の内容で色や硬さは変わりますが、普通、一つの糞につき、白っぽい部分と黒っぽい部分で配色されており、健康な状態の時は、その境目がはっきりしています。

ストレスで餌を食べなかったり、餌が足りていない時には鮮やかな緑色の糞をします。

使役目的で故意に絶食状態にしているのでなければ、これは異常事態です。

消化器官に問題があるなどで出血している場合、赤色混じりの糞をします。

これは糞に血が混じっているせいです。

フクロウが緑色の糞をする場合

餌が足りていない時に、フクロウは緑色の糞をします。

初期段階では、糞の黒っぽい部分が緑色に置き換わって黒緑色になり、その後、ストレスなどが原因で食べられなくなって飢餓状態に陥ると、鮮やかな緑色の糞になります。

更に下痢も加われば、配色の境目の部分が混じり合い、どろっとした緑色の液状の糞を排泄します。

白っぽい部分がなく、全体的に青緑色をした糞の場合は、消化器系の疾患です。

餌の量は、中型や大型のもので、およそ体重の10%必要だとされています。

体重が350gであれば、およそ30~40gの餌を与えるといったところでしょう。

コノハズクやオオコノハズク等は、冷凍ヒヨコやマウスなどを1日2回。

コキンメフクロウ等は、冷凍マウスやウズラやヒヨコなどを1日2回。

中型や大型のフクロウでは、主に冷凍マウスを中心に、ヒヨコやウズラなど。

冷凍の餌を与える場合は、猛禽類に適したビタミン剤やカルシウム剤などを添加し、栄養分の不足を補います。

ヒヨコなどを食べると、柔らかい羽根などがペリットとして固まらず、フクロウが吐き出せないので、ソーセージのような大きな糞が排泄されることもあります。

餌となるヒヨコやマウスなどの内臓に栄養があるので、餌を捌く際にそれらを全て綺麗に取り除くと栄養が失われてしまいます。

冷凍のマウスの場合は、解凍し、お腹を裂いて小腸部分(小腸+胃を除去する、という意見もある)を捨てます。

冷凍ヒヨコの場合は、解凍し、卵黄部分を押し出して捨てます。

動物園では、少し成長した猛禽類には生餌を与えて育てることもあるそうです。

お店ではピンクマウスなどを美味しそうに食べていたのに、購入し、家に持ち帰ると環境の変化から食欲が全くなくなったりします。

タッパーに入れた冷凍餌を湯せんで温めるなど、食べて貰えるように工夫しましょう。

小型のものはすぐに体重が落ちてしまいます。

糞が鮮やかな緑色になった時は飢餓状態に陥っていますので、すぐに購入したお店に相談するか、専門病院に連れていきましょう。

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フクロウが赤い色の糞をする場合

赤い色の糞は、鮮血が混入している可能性が高いです。

排泄器官や消化管が炎症を起こして出血している、腫瘍ができている、外傷、菌の感染、一時的に大きなストレスがかかった、などの原因が考えられます。

飼育している方の体験談として……

「いつもしている糞に、或る日突然鮮血が混じっていた。病院に連れていくと、重大な内臓疾患であれば、いつまでも血便が続く。が、幸いにも血便は一度きりだったので、『過大なストレスがかかった』、または『ヨーロッパから空輸されてきた鳥なので、途中で何らかの菌に感染し、それを血便として(一度で)出し切ったのかもしれない」と診断されたそうです。

念のため、病院に預けて様子を見たところ、その後は何の問題もなく、事なきを得ました。

猛禽類が赤い色の糞をする場合は、深刻な状態のこともあり、素人判断は危険です。

フクロウが元気そうにしていても、すぐに専門病院で診てもらいましょう。

適切な薬も処方してもらえます。

まとめ

フクロウが緑色の糞をする時は、飢餓状態のときである。

フクロウが赤い色の糞をする時は、病気の可能性がある。

……ということがわかりました。

消化器官に問題があると、フクロウの口臭が酷く臭うといいます。

前述の体験談の方のフクロウも、血便が出なくなった途端に口臭が治ったそうです。

そういった事も参考にして、普段からフクロウの健康状態に注意を払ってあげると良いでしょう。

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