鳥類を飼っている人は、よく観察されているかも知れませんが、鳥の足って意外と長いのです。
ですが、フクロウの様に豊かな毛で被われていると、見えている部分が短いために、まさか、「足が長い」などと考えないかも知れません。
ネットでは、「フクロウの足は、実は長かった!」という記事がたくさん出回っています。
そこで、フクロウの足が長いことや、その構造について、調べてみました。
フクロウの足はどれくらい長いか
フクロウの胴体をそっと持ち上げてみると、実に長い足が現われます。
厳寒地域に暮らすフクロウは、まるでふかふかパンツでも履いているかの様にたくさんの毛に被われた足を見ることができます。
そのふかふかの毛は、指の先まで生えていて、裸の爪だけが見えているだけです。
でも、コレで終わりではなく、本当は、フクロウの膝から股の付け根、人でいう股関節まではまだ隠れているので、もっと長いのです。
フクロウの足の構造について
フクロウの骨格の標本を見ると、足の長さは、全体の半分以上を占めていますが、鳥と人の骨格は基本的には同じです。
股関節から伸び、最初の関節までが「腿」です。
腿は、人よりも遙かに短い割合です。
次の関節までがちょうど「膝からかかとまで」、「かかとから土踏まずまで=中足骨」で、その先は、指になります。
どうやら鳥類は、つま先立ちが普通の様です。
つま先立ちということは、常にかかとが浮いている状態になり、指に全体重がかかっているということです。
フクロウの足が長いわけ
フクロウが獲物を捕えようと飛び立つ時は、大きく長い羽を広げる動作に入るのと同時に足を縮め、タイミングを合わせている様です。
- 腿の上げ下げ
- 膝の曲げ伸ばし
- 中足骨(チュウソクコツ=土踏まず)の蹴り出し
- 指の曲げ伸ばし
- そのほかの骨の回転する動き
・・・など
これらの一連の動作を約50本の筋肉が行うことにより、筋肉の伸び縮みさせる長い腱から骨に伝わって、あの伸びやかで鋭い足を使っての獲物捕獲に結び付いている様です。
まとめ
フクロウの足は、見た目の長さでは想像できないくらい長く、人が胴体を持ち上げて見える長さよりも、さらに長いことが分りました。
その長さには、本当に驚かされます。
長い長いと感じながらも実は、その足の構造は人と同じでした。
まず、股関節から伸びた腿は異常に短く、つま先立ちをしていることは、ほかの鳥類と変わりありませんが、フクロウなど猛禽類独特の「掴んだ獲物は、決して放さない」という構造には非常に強いバネの働きがあり、特別な構造を持つ羽とそのバネをフルに利かせて、あのフクロウの捕獲技術が成り立っていることも理解できました。