フクロウの中でも一番大きいと言われており、凛々しい顔立ちをしたシマフクロウ。このフクロウが天然記念物という事はご存知でしたか。

その生態について調べてみました。

 

シマフクロウ

シマフクロウとは

極東地域の一部、日本では北海道で生息している。全長65~70cm、翼開長175~190cm、体重オス3.1kg~3.6kg、メス3.6kg~4.4kgの日本にいるフクロウの中で最も大きいシマフクロウ。

尾羽は短いけれど、翼と耳羽が長くて幅広、灰褐色の体で胸腹部には黒色の縦縞模様が特徴です。夫婦で縄張りを作り、ずっと同じ場所で生活をするそうです。

河川沿いの約10~15kmが行動範囲になっており、一生同じ夫婦で暮らしています。繁殖は毎年行いますが、その成功率は高くはないようです。2月初旬から共寝をし、2月末~3月中旬にかけて1~2個の卵を産みます。卵は4月上旬~下旬にかけて約35日で孵化し、5月下旬~6月の中旬にかけ、孵化後は約50日で巣立ちます。

巣立ってから1~2年は親の近くで生活しますが、その後は旅立って行くそうです。

繁殖をし出すのが、3~4歳とされているみたいですが、寿命は飼育されたもので30年程度。野生での寿命は分かってはいません。また、餌は両生類や甲殻類など小型の動物なども食しますが、主食は魚類とされています。

絶滅危機の実態とは

日本では、1971年に国の天然記念物に指定されています。また、1993年には種の保存法施行に伴い国内希少野生動植物種にも指定されました。

かつては北海道の広い範囲に生息していたシマフクロウですが、木の伐採により住む場所がなくなったり、水質の悪化や河川の整備により餌が取れなくなったりしたために、数が減少しており、現在では絶滅が心配されている動物です。

 

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保護活動の一環として、広葉樹の苗木を植え、シマフクロウが生活しやすい森を作ったり、巣箱の設置や冬にはいけすによる餌やりをしたりと様々な対策が行われています。

また、シマフクロウの生息地を保護区や保護林に指定するなどの対策も行っており、繁殖成功数は増えているものの、減ってしまった生息地はなかなか元には戻らず、シマフクロウの数は減少する一方です。

まとめ

古くからアイヌでは“カタンコロカムイ”と呼ばれ、守護神とされているシマフクロウ。絶滅の危機にあるのは凄く心苦しいですよね。

それも人間の便利さのための犠牲になってしまっています。シマフクロウが安心して生活できるように、保護活動が実を結ぶことを望むばかりです。

 

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