薄暗闇の中、自転車のライトを点けず、ぶっ飛ばす。
人通りの無い小道に、スーツ姿の男性がいつまでもウロウロ、きょろきょろ。
うーん、いかにも警察に呼び止められそうなシチュエーションではあります。
前者は交通法規から見て危ないから。
後者は人目につかぬ場所を見計らっての空き巣狙いかもしれないから。
このように、警察が危なっかしい人や怪しい人を呼び止めて、声をかけるのは当然でしょう。
……ですが!
フクロウ?しかも、フクロウの赤ちゃん?
これは一体どういったことなのか、早速見ていきましょう!
アメリカ・コロラド州での一コマ。キンメフクロウの赤ちゃん、職質をかけられる?
これは、アメリカ・コロラド州での出来事です。
車でパトロール中に見つけたのが、路上にぽつんと佇んでいる一羽のフクロウ。
それは、北ヒメキンメフクロウの赤ちゃんでした。
アメリカキンメフクロウとも呼ばれ、北米に住んでいる小さなフクロウです。
成鳥になっても、体長は17~19㎝くらい、体重は100gほど。
金色の目が特徴です。
この赤ちゃん、モフモフした体に、白い羽根で覆われたお腹もとても可愛い。
ですが、2本の足で地面に踏ん張り、胸を張ってキリリと凛々しく立つ姿は、もはや立派な捕食者の面構え。
女性保安官代理が近寄っていっても動ずることなく、彼女の顔を見上げます。
さて、この顛末は……?
フクロウの赤ちゃんは、なぜ路上に立ち尽くしていた?
北米のほとんどの地域の森林に北ヒメキンメフクロウは棲んでいます。
ですが、なぜ路上にいたのでしょう?
この幼鳥は、つい最近巣立ったばかりと思われ、専門家によれば「この世界は幼鳥にとってはジャングルジムのようなもの」だそうです。
森から出てきて地面をピョンピョンと飛び跳ねて歩いたり、低い枝などに飛びあがっては枝と枝とを飛び移り、徐々に高い枝に登っていくのだそうです。
また、猛禽類保護プログラムのコーディネーターによれば、「幼鳥の頃はモフモフしていて、ちょっとお馬鹿さん。とても愛らしいのです。でも、数週間経つと見違えるように賢くなり、大変獰猛な捕食者になる」そうです。
フクロウの獲物は、ネズミや昆虫や小鳥です。
探究心や好奇心に突き動かされた……かどうかはわかりませんが、フクロウの赤ちゃんは、ひょんなことから車が通る道路上に出てきてしまったようです。
「車に轢かれる危険性もあります。路上で幼鳥を見かけたら、優しく追い払ったり、道端に移動させるなどしてください」と専門家は言います。
もし怪我をしていれば、保護センターに指示を仰いで助けてもらいましょう。
フクロウの赤ちゃん、警察の追及から見事に逃亡!
図らずも女性保安官代理と対峙する羽目になったフクロウの赤ちゃん。
目をぱちくり、頭を上下にぴょこぴょこ振って、首をひねったり傾げたり。
口ばしもカチカチと鳴らします。
専門家によれば、フクロウの幼鳥はこうした行動をよくとるそうです。
もっとよく見たり聞いたりしようとして、頭や首を動かす。
興奮している状態では、口ばしをカチカチと鳴らすそうです。
更に、モフモフの羽根を膨らませ、自分の姿をより大きく見せようとすることで、相手(女性保安官代理)を威嚇しているのだそうです。
自然界は、「食うか食われるか!」なので、女性保安官代理を捕食者と見なしたのかもしれません。
このフクロウの赤ちゃん、じーっと女性保安官代理を観察した後、何事もなくどこかへ飛び去っていったそうです。
まとめ
フクロウの赤ちゃんと警察(女性保安官代理)のエピソードは、ネット上でも随分と話題となった動画なので、ご存じの方も多いかもしれません。
アメリカはこういった話題には事欠かず、フロリダ州の女性宅の玄関にもフクロウの赤ちゃんがいたそうです。
巣から落ちて、母鳥とはぐれてしまったらしいのです。
その女性宅から一旦は飛び去っていったものの、翌朝には別の家の玄関先にいたとのこと。
こんな可愛い訪問者なら大歓迎ですよね。